食物アレルギーの人は、食事のポイントとともにその特徴を知っておくことが大切です。肉類のアレルギーは多くなく、牛肉・豚肉・鶏肉全ての肉を除去しなければいけない場合は、ほとんどありません。肉類を除去する場合は、吸収のよいヘム鉄の不足や鉄吸収の低下による貧血を考慮し、鉄分を多く含む貝類や青菜・ひじきなどの食品の摂取を心がけるようにします。全ての魚が食べられないこともあまり多くはなく、青身や白身など、魚を色で区別して除去する必要もありません。飲食店などでは、そばと同じゆで汁でうどんをゆでることもあるので、混入には注意が必要です。加工食品には表示義務がありますが、飲食店のメニューには表示義務がないので気をつけるようにします。ピーナッツはチョコレートなどのお菓子にも使われていることがあるので、注意が必要です。また、ピーナッツアレルギーだからといって、ナッツ類やゴマなどをまとめて除去する必要はありません。とろみづけの片栗粉(ジャガイモデンプン)の代わりには、コーンスターチやサゴヤシのデンプンなどを利用します。サツマイモや他のイモ類をまとめて除去する必要はありません。エビとカニなど甲殻類の仲間ではタンパク質が似ているため、両方に症状が出る場合が多くあります。イカとタコなどの軟体類の仲間も同様ですが、魚・甲殻類・軟体類・貝類はそれぞれで区別して考えるようにすればよいので、魚介類をまとめて除去する必要はないのです。